600 views 24/10/18
life
by マッキー

少人数で「団地の広い部屋にすむ」という選択はあり?なし?

新生活に団地?

賃貸住宅でこれから一人ないしは二人暮らしをしようと考える時、皆さんは何を重視されますか?

家賃などのコスト面?駅からの距離といった利便性?導入設備などの快適性?何を重視するかは人それぞれですが、自分の希望の条件をかなえるために何かしら「妥協した」という経験を多くの方はお持ちじゃないでしょうか?

コロナ禍以降、お家で過ごす時間が長くなってきました。長い時間を過ごすわけですから少しでも快適に、ストレスの少ない居心地のよい場所で過ごしたいものですよね。

賃貸住宅の場合、毎月支払う家賃は見過ごすことができないポイントです。一般的には面積が広くなるとその分家賃は高くなるもの。月々の出費を考えると、「ほんとはもう少し広い部屋に住みたいけど、我慢しよう」と妥協することはよくあることです。

今回は「思っていた家賃」で「思っていた以上に広い部屋に住む」ことを実現させるための選択肢の一つをご紹介します。

 

広くて家賃が安い部屋の代表格としておすすめなのが「団地に住む」という選択。

団地と聞くと皆さんはどんなイメージを持ちますか?団地は昭和40年代の高度成長期に建てられたものが多く、部屋数は2室又は3室、部屋の広さは約45㎡程度のものが多いです。建設されてから相当の年数が経過していますから、設備面や団地特有の田の字型間取りといったいわば昭和のレトロ感があるのは好みが分かれるところですよね。

団地は部屋数が多いのでどちらかといえばファミリー向きと思われがちですが、実は単身者の方や二人世帯の方によく選ばれているんです。公社賃貸スマリオでも近年の入居者の割合では半数近くが単身者で、二人世帯を含めると全体の約8割を占めるほど、今は少人数の入居が増えています。

少人数で団地の広い部屋に住むことのメリット

20~30㎡ほどのお部屋の場合、ベッドやソファ、テーブルなど比較的大きめの家具を置くのは難しいことがあります。場合によっては何かを諦めて、置くものを厳選しないといけない場合も少なくないでしょう。その点、面積が広くなると置けるものの選択肢が増えますし、置くだけでなく気分によってレイアウトを変更したり、置き方によっては掃除もしやすくなったりします。ゆとりのある配置をすることで開放感のあるお部屋にすることができると気分的にも気持ちいいですよね。

コロナ禍以降、私達の生活は大きく変化してきました。それまで「会社に行って仕事する」ことが当たり前だった世の中にリモートワークが一気に普及し、「家を含む会社以外の場所で仕事する」ことにシフトしてきています。良い面がある一方で、生活するためのプライベート空間である家が同時に仕事する場所になり、オンとオフの切り替えが難しいと感じている人は多いんじゃないでしょうか?その点、部屋数や広さに余裕があると「仕事スペース」と「生活スペース」を明確に区切ることができ、仕事モードに入りやすいというメリットは大きいでしょう。

さらに団地は収納スペースの広さが特徴になっています。洋室であればクローゼットや物入れ、和室であれば押し入れや天袋を備えている場合も多く、それらの目隠しできる収納に生活アイテムをバンバン収納すればお部屋自体をすっきりとした状態に整えることも可能です。

そして、部屋数があると人を呼びやすいという利点も何気に大事なポイントです。伝統的な日本家屋では、お客さんをもてなすことを目的とした客間を備えた間取りも一般的ですが、人を呼ぶときに生活スペースはできるだけ見られたくないものですよね。部屋数があると、客間のような使い方をしてプライベートな生活スペースを見られずにすむだけでなく、ゆったりと寛いでもらうことができます。

ここでお部屋以外のメリットも少しご紹介。

突然ですが、団地って生活する人の距離が近いイメージがありませんか?共用階段を上って住んでいる部屋に行くまでにご近所さんと顔を合わせると「こんにちは」「お変わりありませんか?」自然と会話が生まれます。また、住棟が等間隔で建てられている場合が多く、近隣に目が届きやすいため防犯面で効果があると言われています。ひと昔前と比べて、今は顔と顔を合わせて話したり、コミュニケーションを図ることが少なくなってきています。そのような中でもいい意味で少しおせっかいな人がいたり、温かい距離感で人付き合いができる何か懐かしさを感じさせるコミュニティも団地特有の良さと言えるのではないでしょうか。

また、建物が古い分、地震が起きた時大丈夫なの?と気にされる方も多いと思います。高度成長期に建てられた団地は頑丈な鉄筋コンクリート造のものが多く、大半は耐震基準を満たしているため安心材料になります。スマリオでも現行の耐震基準を満たしていない団地は順次耐震補強を行っており、より安心してお住まいいただけるお部屋の提供を心がけています。

デメリットはないの?

ここまでメリットをたくさん紹介しましたが、反対にデメリットはないのでしょうか?

お部屋が広くなると、その分掃除する箇所や面積が増えるのはマイナス材料と言えるかもしれません。少しでも掃除を楽にするためのコツは掃除の中心になる床にあまり物を置かないようにすること。物が置かれていると掃除する前にまず物をよけるという余計な作業が発生してしまいます。よける物の量が多いと掃除を始める前に疲れてしまう・・・ということも。広い収納スペースを使ってできるだけ物を収納しておくことで掃除しやすいお部屋づくりを心がけましょう。

また、お部屋が広くなる分、冷暖房や照明の数も増やさないといけないかもしれません。部屋に合わせて大型のものを選ぶとその分価格は高くなります。このところ高熱水費も値上がりしてきているので、何を選ぶかは見過ごせないポイントです。最近主流になっている省エネ型のものを選んで少しでもコスト削減を目指していきましょう。

団地に限らずですが、集合住宅は気密性が高いので、冬は暖かく過ごすことができます。それ自体はメリットですが、広い部屋を暖めるためにハイパワーで暖房器具を使用すると室内が結露しやすくなり、放置すると黒カビが発生しやすくなります。少しでも防ぐためには、こまめに水分をふき取ったり、寒さを少し我慢して定期的に換気することが大事です。カビは放っておくと健康的にも影響を及ぼしかねないので、きちんと対策することを心がけましょう。

新生活の住まい選びにはぜひ団地を

家賃を抑えつつも、広い部屋で賢い暮らしをするための選択肢として団地を考えてみるのはいかがでしょうか?

メリットもあればデメリットもあるというのはどんな部屋を選ぶ際にも共通することですが、いずれにしても「引越しをする」「新生活を始める」というのは人生の中でもそうあることではないと思います。何度もあることではない大事な場面だからこそ、自分が満足できる住まい選びをしたいものですよね。

「団地ってありかも」「少し考えてみようかな」そんな風に、団地が新生活の住まい選びの選択肢の一つになれば幸いです。