312 views 26/02/20
special
by okazaki

美しい紙を使ったペンケース作り ~手作りを楽しむクラフト制作~

手作りされたものには、大量生産品にはない温もりがあります。特に、紙という素材はその質感や色合いによって、作品に柔らかく繊細な表情を与えてくれます。今回は、公社賃貸住宅スマリオの入居者お二人に、そんな紙の魅力をたっぷりと味わっていただけるペンケース作りに挑戦していただきました。
ペンケースの手作りを通して、暮らしの中に「創る喜び」を取り入れていただけるのではないでしょうか。初めて手を動かす方にも安心して楽しんでいただけるよう、講師には「紙の箱 一辺一辺 https://boxippen.com/」代表の星先生をお招きしました。星先生は、独自の手描きイラストを用いて、日常に溶け込むクラフト作品を数多く制作されている紙箱のプロフェッショナルです。

紙に描かれた物語を形に

今回、星先生にご用意いただいた紙には、星先生が描かれた「ナニワイバラ」や「月と星のタイル」といった幻想的なデザインがプリントされています。参加者のお二人は迷わず「ナニワイバラ」を選ばれました。このバラは江戸時代に難波(なにわ)の商人によって中国からもたらされたことが名前の由来となっているとか。大きな白い花が咲き、花言葉は「純粋な愛」や「愛情と敬意」だそうです。そんな「ナニワイバラ」のストーリーを知ると、作品への愛着もより一層深まりそうです。
また、紙そのものも高品質で、しっかりとした厚みがありながら手になじむ柔らかさも兼ね備えています。印刷の発色も美しく、まるで一枚のアート作品のようです。紙という素材を通して、自然や物語に触れるひとときとなりました。かわいらしいお花柄のペンケース。仕上がりが楽しみです。

制作の工程を楽しむ

今回はオリジナルの工作キットを使います。作業はペンケースの下箱からスタート。固めの厚紙を折り目で丁寧に折り、角をシールでしっかりと固定しながら箱の形をつくっていきます。


その後、箱の底面に青いスティックのりを塗り、茶色の紙を貼り付けていきます。紙にはあらかじめ補助線が引かれているため、初心者でも位置を合わせやすく、仕上がりも美しくなります。
今回使用するのは青色のスティックのり。青いのり色なので塗ったところがすぐに確認できます。確認しながら塗ることができるので、はみ出しによる汚れや塗り残しによる剥がれの心配がありません。また、乾くと色は消えるので安心です。


底面に塗ったのりのムラができないように、ものさしなどで均し、底面を整えます。

下箱の底面を貼り終わると、次は補助線に沿ってはさみを入れ、紙の四隅に切り込みを入れます。この四隅の切り込みにより、箱の側面から内側に向けて紙を貼る際に、紙が箱の四隅で重なってしまうことなくきれいに仕上がるのです。

四隅に切り込みを入れたら、側面への紙の貼り付けです。箱の短辺の外側にのりを塗って、本体を転がすようにして注意しながら、作業していきます。続けて長辺側を貼り付けます。側面も底面と同様にものさしなどで面を整え、しっかりと剝がれないようにしていきます。

細かい四隅の切り込みや、角を内側に折り込む工程は集中力を要しますが、参加者のお二人には静かな集中の中で一つひとつの動作を丁寧にこなしていただきました。

上箱を仕上げて完成

下箱を完成させたら、上箱に取り掛かります。いよいよ美しいイラスト「ナニワイバラ」がプリントされた紙を貼っていきます。
下箱と同じ作業を進めていきます。厚紙を折り、四隅の外側をシールでとめ、箱を組み立てた後、イラストが印刷された紙の内側の補助線に沿って貼り付け、四隅に切り込みを入れ、側面にものりを塗って紙を貼り、箱の内面を整えます。


上箱に使用するのは、美しいイラスト入りの紙なので、きれいに仕上げなくてはと緊張してしまいそうですが、今回ご参加いただいたお二人には、とても手際よくきれいに仕上げていただきました。


お二人とも初めてのペンケース作りだそうですが、見事な出来栄えです。「アクセサリー入れとしても使えそう。」との感想もいただきました。手作りの美しいペンケース、大事に愛着を持って使っていただけそうですね。お部屋に置いておくだけでも、空間を美しく彩ってくれそうです。

暮らしに寄り添うクラフト

創作活動には、心を穏やかに整える力があります。手を動かしながら集中する時間は、日常の雑念から離れ、自分だけの時間に没頭する「マインドフルネス」のような効果もあるとされています。
参加者のお二人にも作品が完成した時の達成感だけでなく、その過程で感じる静かな充足感も感じていただけたのではないでしょうか。
完成したペンケースは、見た目の美しさはもちろん、実用性にも優れています。
また、何気ない日用品も手作りすることで「自分で作ったものを大切に使うことの喜び」を感じさせる特別な存在になります。生活の中で目に入るたびに「作る時間」そのものを思い出させてもくれます。
暮らしにちょっとした「彩り」や「楽しみ」を加えてくれるクラフト体験。
その時間は、モノをつくる以上に、心に残る時間として、日常の暮らしの中に温かな余韻を与えてくれました。