10,515 views 21/09/30
life
by M

賃貸でも手軽にできる水耕栽培の家庭菜園

賃貸でも手軽にできる水耕栽培の家庭菜園_1

自宅で植物や野菜を育てると、家の中が華やかになり、癒やされます。
家庭菜園は、自宅に庭があれば育てやすいですが、庭のない賃貸住宅の場合はハードルが高く、諦めている方もいるのではないでしょうか。
そんな方におすすめするのが、水耕栽培です。賃貸でも気軽に野菜や植物を育てられる方法として、注目を集めています。

今回は、水耕栽培を行う方法やおすすめの野菜、育てる上での注意点などをご紹介します。

水耕栽培とは?

賃貸でも手軽にできる水耕栽培の家庭菜園_2

水耕栽培とは、植物の根を肥料を入れた水(培養液)につけて育てる栽培方法です。
土を使わないため庭がない賃貸でも栽培しやすく、部屋の中が汚れません。また、比較的早く成長するため、効率良く収穫できます。
水耕栽培は室内でも行えるため、天候に左右されないというメリットもあります。虫が寄ってくることが少ないですし、突然の雨などで失敗することもありません。
しかしながら、室内の場合はどうしても日光が不足しがちなため、窓際に置く、LEDライトを活用するといった工夫が必要です。

水耕栽培を始めるための費用は?

水耕栽培は用意する材料が少ないため、低コストで始められます。
水耕栽培に必要な材料と費用の目安は下記の通りで、合計1500円程度です。

育てたい野菜の種
1袋100円から300円程度で販売されています。栽培する環境によって育ちやすい種も異なるため、初めての場合は複数の種を蒔いて育ててみましょう。

ペットボトル
育てる野菜のサイズが大きくない場合は、500mlのペットボトル容器があれば育てることができます。

水耕栽培用の液体肥料
水だけでは補えない栄養素を植物に与える液体肥料は必需品です。液体肥料の種類は様々ありますが安いものなら1000円程度で販売されています。一本あたりの量が多いため、数回に分けて使うことができます。

スポンジ
一般的な食器洗い用のスポンジで構いません。

アルミホイル
家にある一般的なもので構いません。

この5つさえあれば簡単に水耕栽培は始められます。
これらの材料を使った水耕栽培キットの作り方はとても簡単です。

【水耕栽培キットの作り方】

①500mlのペットボトルを上から1/3の程度の位置で水平にカットします。
②カットした下部分(底)に水と液体肥料を入れます。
③ペットボトルの飲み口よりやや大きくスポンジをカットします。
④カットしたスポンジに切れ目を入れ、種を埋めます。
⑤カットした上部分をひっくり返して漏斗のようにして、下部分にはめ込みます。
⑥飲み口に先ほどのスポンジをセットします。
⑦最後に、中の水に藻が生えないようにペットボトルの側面にアルミホイルを巻き付けて完成です。

水耕栽培におすすめの野菜

水耕栽培におすすめの植物は、葉物野菜です。
リーフレタスや三つ葉、ホウレンソウなどを育てられます。葉を収穫しても、芯が残っていればまた生えてくるため、コストパフォーマンスも優れています。
自分で育てた葉物野菜でサラダを作って、美味しく味わってください。

バジルやミントなどのハーブ類、しそなどの香菜もおすすめです。生命力が強いハーブ類は、初心者の方でも育てやすいでしょう。さまざまな料理に使えるハーブ類やしそは、いつでも収穫できると便利です。

なお、ミニトマトやイチゴといった実物野菜も育てることはできますが、葉物野菜よりも日光を必要とするため、難易度が高くなります。

また、水耕栽培では根が成長しづらいため、根菜などにはあまり適していません。絶対に育たないわけではありませんが、難しいため、初心者の方は避けることをおすすめします。

水耕栽培を成功させるための注意点

賃貸でも手軽にできる水耕栽培の家庭菜園_3

水耕栽培を始めるなら、成功させたいですよね。元気で美味しい野菜を収穫するためには、注意すべきいくつかのポイントがあります。
ここからは、水耕栽培を成功させるための注意点を4つご紹介します。

水の温度や水換えのタイミング

一般的に適切な水温は22℃前後です。温度管理はとても重要なポイントのため、真夏や真冬は特に注意が必要です。冷暖房機器などを使って室温をキープしてください。
水質が落ちると、カビが繁殖したり根腐れしたりする恐れがあるため、水を定期的に交換しなければいけません。水(培養液)には虫も寄ってきやすいので、最低でも3日に1回は交換しましょう。理想の交換頻度は毎日です。
また、水耕栽培にミネラルウォーターを使用することはNGです。カリウム等の量が多く、悪影響を与える可能性があるため使わないでください。こまめに交換すれば、水道水でも弊害なく育てられます。

定期的な間引き

無事に発芽した後には、定期的な間引きが必要です。間引きは、全ての芽に平等に養分を届けるために必要な作業のため、忘れずに行いましょう。芽が密集している箇所があれば、間をあけて植え直します。小さくて成長していない芽は、思い切って抜くことが大切です。もったいないと感じるかもしれませんが、間引くことで育っている芽に養分を与えられます。

根腐れには注意が必要

根腐れとは、主に水質悪化によって起こる現象です。
根だけでなく、植物そのものが腐る恐れがあるため、十分に注意しなければいけません。
根腐れを防ぐためには、水の流れを良くする、適切な酸素量をキープするといった工夫が大切です。

育ちにくいときは肥料も与えてみる

育ちにくいときには、市販の水耕栽培用の肥料を使って栄養を与えます。
ちなみに、お米をといだ後のとぎ汁も肥料として活用できます。ただし、そのまま使うと腐りやすいため、事前に発酵させる必要があります。とぎ汁と牛乳を8:2で混ぜて、空のペットボトル容器に入れてふたをし、直射日光の当たらない所に置いて、2週間程度放置しましょう。

 

まとめ

賃貸でも手軽にできる水耕栽培の家庭菜園_4

庭がなく土を扱いにくい賃貸住宅では、戸建て住宅よりも家庭菜園の難易度が上がります。
しかし、土がいらない水耕栽培であれば賃貸でも始めやすいです。興味がある方は、ぜひ水耕栽培に挑戦してみてください。
野菜だけでなく、観葉植物や多肉植物も水耕栽培で育てられます。
インテリアとして楽しみたい場合は、植物を入れる容器にこだわりましょう。