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life
by ちゅう吉

駅近で、緑と共に暮らす団地ライフ OPH新千里西町と豊かな自然

四季折々の自然と共生するように、多くの団地では、緑を身近に感じられる周辺環境が整っているのをご存じですか?

爽やかな風がそよそよと通り抜け、夏には木々が木陰を作り、秋には葉が色づく。
思わず深呼吸したくなるような住環境でありながら、交通機関へのアクセスも良好。
「便利な場所に住みたいけど、コンクリートに囲まれた窮屈な暮らしはイヤ」なんて気持ちに程よくフィットするのは、“自然と都会のいいとこ取り”が叶う団地暮らしなのかもしれません。

そんなライフスタイルが垣間見える一例として、各線千里中央駅から歩いて10分弱に位置する「OPH新千里西町」と、周囲に息づく豊かな自然をご紹介します。

自然も駅も商業施設もすぐそこ!「OPH新千里西町」


マンションタイプの団地として、ファミリー層からも人気の高いOPH新千里西町。
買い物や交通などに困らない利便性の良さに加えて、周囲には広々とした公園や軽いハイキングにもぴったりな島熊山という小さな山もあるんです。

そして今回、団地付近にある自然を案内していただいたのは武田義明先生。
武田先生は、神戸大学の名誉教授として植物生態学や植物学を専門にしながら、NPO法人吹田みどりの会をはじめとする数々の保全活動でも活躍する植物のスペシャリストです。


「ここはキレイな団地が建ち並んでいるのに、緑がとても多いですね。家の周りがこんなに心地いい環境なら、ちょっと歩いてみようかな、という気持ちになりますよね」とにっこり。

さっそく、一緒に散策してみることにしました。

毎日が森林浴気分! 小さな自然のテーマパーク

まずは団地と隣接している千里西町公園へ。足を踏み入れるだけでたくさんの木々に囲まれて心地いい空気です。団地に住まう人にとって、“公園ビュー”のベランダはきっと特等席。毎朝窓を開けるたびに幸せな気持ちになりそうですね。


公園を歩いていると、「これはシイの木ですね。九州や四国に分布する木なので、後から植えたんでしょうね」と先生。よ〜く目を凝らすと緑色のドングリが実っていました。

ドングリは2年かけて実がなるそう。取材時は真夏だったのですが、秋にはあちこちに茶色い実が落ちているかもしれません。

敷地内には遊具もありますが、シラカシやアベマキといった木や、美しい花を咲かせるアレチヌスビトハギなど、個性豊かな植物が咲き誇る様子はまるで小さな自然のテーマパーク。小高い丘部分には散歩道やベンチもあり、自然を愛でる暮らしが気軽に楽しめそうです。

万葉集にも登場 由緒ある島熊山緑地へ

千里西町公園から歩くこと10分ほど。島熊山緑地は8世紀後半に万葉集にも詠まれた歴史を持ち、千里ニュータウンの住宅開発の際に残されました。

道中には、かつて千里名物だった筍を思わせる竹や、「姿を見るのは珍しい」というコバノミツバツツジも。コバノミツバツツジはお隣兵庫県では天然記念物にも指定されていて、3〜4月初めに花が咲くそう。この日は時期外れでしたが、枯れてしまう直前の一輪を奇跡的にも見ることができました。

山は比較的歩きやすい道が続き、ペットを連れたお散歩コースにもなっています。

300種以上の植物や60種ほどの鳥類のほか、キツネ、タヌキなどの動物も生息しているそう。
「在来種も多く、元々ここにあった自然が今もそのまま残っているのがいいですね」。

割ってみるとまるでミニチュアのイチジクのようなイヌビワや、

カナブンが蜜を吸う姿、

ノウタケをはじめとするキノコも発見!

ほかにも、まるでシナモンのような香りのするヤブニッケイやウルシ、ミツバアケビやシュロ…などなど、この小さな山だけでも数えきれないほどの植物との出合いがありました。駅からわずかしか離れていないというのが嘘のよう!

「自然が近くにあることで、周辺はグンと過ごしやすくなる」


暮らしのそばに緑がたくさんあること。それによって心が癒やされるのはもちろんですが、ほかにも「周辺地域の人たちが過ごしやすくなる、いい影響があるんです」と先生。

「こうしたまとまった緑が近くにあることで、夏なら体感的には2〜3℃ほど下がります。それは、葉っぱから水が蒸発する時に周りの温度を下げてくれるから。とても住みやすい環境だと思います」。

団地のそばにある自然は、思いがけないほど豊かでした。

心が潤うだけではなく、みんなが健やかに暮らせる。緑と共に過ごす団地ライフって、なんだかとても心地いいですね。