年齢を重ねるにつれてライフスタイルも変化し、快適な住まいも若い頃とは異なってきたりしますよね。
今回は、シニア世代に焦点をあて、高齢者向けの賃貸住宅探しについて、ご紹介します。
健康寿命と共に考える、安心と快適な住まいを見つけてみませんか。
目次
住まいと健康寿命
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指します。
しかしながら、健康寿命と平均寿命には、女性12年・男性9年ほどの隔たりがあるそう。
なんらかの日常生活の制限を受けての期間が約10年あるということになるため、身体機能の低下に備えた「住まいの見直し」は重要です。
どんな場所で暮らすか?残りの人生をどう過ごしたいか?、子供世代からすると、親にどう生きてほしいか?…
できれば、いつまでも健康に長生きしたいものですね。
スマリオ募集カウンター窓口で、戸建住宅から賃貸住宅への住み替えをご検討されている高齢者の方からいただいた声の一部を抜粋してみました。
● 子どもと同居するには抵抗があるけれど、何かあった時のために子どもの近くに近居したい
● 階段がつらくなってきたので、段差の少ないワンフロアで完結したい
● 戸締りといったセキュリティー面で、戸建住宅よりマンションの方が安心
● 年齢と共に、庭の管理が億劫になってきた
● 今の住まいでは、手すり等の水回りリフォームをすることがスペース的に難しい
● 子どもに迷惑をかけたくないので、終活として今のうちに戸建住宅を処分しておきたい
上記のような理由から、高齢者の方は安心感のある賃貸住宅(マンション)を希望されることが多い傾向があります。
日常生活に制限を受けるような健康状態になってからでは、住まい探しが大変なのは想像に難くありません。
住まいに段差が多いと、つまずいてケガをしてしまうリスクもありますし、健康を維持するためにも、バリアフリーなどの設備が整った「高齢者向けの賃貸住宅」に住み替えを検討されてみてはいかがでしょうか。
「セーフティネット住宅」を活用した、高齢者向けの賃貸住宅探し
「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」の中で「低額所得者、被災者、高齢者、障がい者、子育て世帯」が「住宅確保要配慮者」して定義されています。
なんだか難しい言葉の羅列に感じますが、要するに、国の機関(国土交通省)が法律や制度で問題解決に取り組むほど “高齢者は新たに賃貸住宅を借りようと思っても難しい” 社会的背景があるということ。
実際、高齢者に住宅を貸すことに約6割の大家さんが何らかの拒否感を持っているという調査結果も。
高齢者は収入が年金のみの場合も多いので、大家さんからすると、家賃の支払いに対する不安もあるといわれます。
しかし、それ以上に、居室内で孤独死(誰にも看取られることなく亡くなった後に発見される死)した場合、発見が遅れると部屋の処理が大変になること、部屋の残置物の処理に困ること、次の入居者募集時に事故住宅として扱うリスクが生じてくることなどを懸念しているケースが多いと考えられているんです。
収益を上げるビジネスとしての視点では、大家さんの思いも理解できますが、高齢者の立場からすると、世知辛く感じてしまいますね…
でも大丈夫!こうした高齢者の賃貸住宅探しに役立つ大阪府や国の機関による検索システムがありますよ。
住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の検索ができるようになっています。
▼ 大阪あんぜん・あんしん賃貸検索システム (外部サイト)
▼ セーフティネット住宅情報提供システム (外部サイト)
大阪府の「高齢者向け優良賃貸住宅」
大阪府の「高齢者向け優良賃貸住宅」(略して高優賃<こうゆうちん>と呼ばれます)とは、高齢者の安全で安定した住居の確保を図るために設けられた、国の法律で定められた建築基準をクリアした優良な賃貸住宅です。
月額所得のランクによっては、一定期間、大阪府と国から家賃補助を受けることができます。
高齢者向け優良賃貸住宅の入居条件の一つである「収入基準」は0円以上。
一部住宅のみ、収入の上限(月額所得:487,000円)がありますが、収入に下限がないため、年金収入や無収入の方でも入居可能です。
住宅の特徴としては、
● 室内は段差の少ない、バリアフリー構造
● 玄関・浴室・トイレには手すりを設置
● 車いすでも可能な廊下の有効幅員
など、年齢を重ねても、いつまでも安心して暮らせるように、高齢者に適した設備が整っています。
▼ 高齢者向け優良賃貸住宅の入居条件、お部屋探し等、詳細はこちら (外部サイト)
「スマリオ」で安心の賃貸住宅探し
残念ながら、民間賃貸住宅の中には、なかなか入居の決まらないお部屋の “空き家対策” として高齢者の受け入れをしている場合もあるので、バリアフリー・耐震性・設備面・管理面などが希望条件に合わず、希望物件が見つけにくいという場合もあるとかないとか。そんな時は大阪府住宅供給公社の賃貸住宅「スマリオ」も選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
大阪府住宅供給公社は大阪府の出資法人である公的団体。「スマリオ」は、安心して暮らせる賃貸住宅を提供しています。
近い将来に予測されている南海トラフ巨大地震のこともあり、住宅の耐震性能も気になる所ですが、スマリオは耐震化率 93.8%(令和5年度末)と高い水準で安心。
入居後の管理も24時間体制で行われます。
しかも、敷金・礼金・仲介手数料が0円で入居可能なので、気軽に賃貸住宅探しを始めることができますよ。さらに、スマリオなら月額わずか385円で高齢者世帯の見守りサービスが利用可能。
機器を冷蔵庫の扉に設置することで、扉の開閉を感知して自動的に見守る人にメールが届くシステムで、離れて暮らすご家族でも、ゆるやかに見守ることができますよ。
いかがでしたか?高齢者の賃貸住宅探しは大変に感じられるかもしれませんが、上手な情報収集やスムーズなお部屋探しの参考になれば嬉しいです。