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by ちゅう吉

自治会って何?素朴なギモンと団地の温かいコミュニティーに迫る ~後編~

前編では団地や自治会の一般的なことをご紹介しました。
▼ 前編はこちら

後編では、実際にスマリオの貝塚中央団地の自治会活動をのぞいてみましょう。

月に1度の『ふれあい喫茶』

貝塚中央団地の集会所にお邪魔したこの日は、ふれあい喫茶の営業日。
参加費100円で、パンやコーヒーなどの朝食セットが楽しめるそう。

コロナ禍で開催回数が減っているものの、それまでは年8回実施され、毎回30~50人が来客する人気の喫茶です。

開店と同時に続々と人が訪れ、挨拶と笑顔があふれる店内。
喫茶には誰でも参加でき、子どももOK。

団地にお住まいの方だけでなく、社会福祉協議会の方や市議会議員さん、毎回欠かさず貝塚市長さんも参加されているそうで、皆さんと町のことや暮らしのことなど気さくに会話されていました。
団地にお住まいの方々も気軽にちょっとした相談などを話せるので、ホッとできる憩いの場になっている様子。


喫茶は受付担当の自治会長 横山さんとキッチンや配膳を担う女性スタッフ5名で運営されており、和やかな雰囲気。

自治会長の横山さんの奥さま(左から2番目)が社会福祉協議会に働きかけたのが喫茶の始まりで、2022年9月で10周年を迎えたそう。

途中、スタッフの方が「〇〇さんが、まだ来ていない」と、集会所を出ていく場面も。
聞けば、参加表明していた入居者の方がまだ来ていないので様子を見に自宅まで呼びに行ったのだとか。
さりげない互助の“見守り”を感じるひと場面。
しかも、参加できなかった方は外国籍の方だそうで、普段はスマホの翻訳アプリを使ってコミュニケーションされているそうです。

団地で暮らす人々が互いに思いやりを持って気にかける、そのコミュニケーションの積み重ねが喫茶の継続につながっているように感じました。

自治会長に自治会の色々を聞いてみた

喫茶の雰囲気から和やかな団地の雰囲気が分かったところで、共益費の徴収や共用部の管理を自治会で行っている貝塚中央団地における自治会活動のアレコレについて、さらに自治会長・横山さんに教えていただきました。

▼ ふれあい喫茶の他に自治会の年間行事にはどのようなものがありますか?
 ・餅つき大会
 ・焼肉大会
 ・カラオケ大会(町会連合)
 ・交通安全 : 春と秋に1週間ずつ実施。1回あたり自治会から2名ずつでて、朝の通学路で交通安全の見守りを行う。
 ・誕生日祝い : 70歳以上の高齢者が対象。高齢者の見守りとして行われており、民生委員を通して誕生日祝いにギフト券を配付。
 ・いきいきサロン : 60歳以上の高齢者を対象にしたサロン。年2~3回開催。都度、催し物を企画して落語会などを行っている。
 ・クリスマス会 : 団地にお住まいの子どもを対象に12月に集会所で開催。コロナ禍では子どものいるご家庭に図書券を配付。
 ・防犯パトロール : 12月27~30日の4日間。有志10名程が団地周りで実施。

いずれも参加費0円。
それもあって、餅つき大会や焼肉大会は毎回大人気だそう。
コロナ禍で開催を見送っていた行事もあるそうですが、原則、コロナ前の状態について、お話を伺いました。

▼ 自治会活動に参加できない方にはどのように対応されていますか。
過去には、ペナルティ的な適用も意見がでたことがありますが、実際にはそういったことは行っていません。
お住まいの方の中には体の不自由な方などもおられて、参加できない場合もありますから、無理は頼まないことも、助け合いには大切かもしれませんね。

▼ お住まいの方々で行う全体清掃など、共用部の管理はどのようにされていますか?
全体の大掃除は月1回、朝8時から1時間ほど、美化運動として雑草の処理を行っています。草があまり生えない冬期は2~3カ月間があくこともありますね。
掃除に当日参加できない人は、事前清掃として、仕事の後などの可能な時間帯で割り当てられた箇所の清掃を行う形になっています。

▼ ゴミ集積場の清掃分担はどのようになっていますか?
ゴミ集積場の清掃当番は月毎に階段で決まっています。
普段、集積場は締めていて、ゴミ出しの日の前日の午前中に開けていますね。
仕事等で当日のゴミ出しが出来ない方もいるので、前日に開けるようにしています。

▼ 自治会役員はどのように決めていますか?
入居してすぐの方は状況がわからないでしょうから、団地暮らしに慣れてからということで、住まわれて3年くらい経ってから自治会の役員を担うようになっています。

役員構成は 自治会長1名、副会長2名、会計2名、書記2名からなり、副会長・会計・書記は、各階段にいる階段委員(計20名)を兼務しています。

階段ごとに1名選出される階段委員は、集金などのお住まいの方の取りまとめを行う役割で任期は2年です。
自治会長も任期2年ですが、不正防止もあり、連続2期までと自治会規約で決まっています。
長く住んでいると、10年に1回くらいの割合で自治会役員がまわってくる感じです。

▼ 実際に自治会役員になってみて、いかがですか?
維持環境全般、自分だけで出来るものではなく、みんなの協力が不可欠です。
お住まいの方々の協力があるので、実際にはそれほど負担に感じることはありません。
みんなが良い住環境を営むために同じ方向を向いてくれたら、自然とよい方向にまとまると感じています。

▼ 自治会の費用はどのように徴収されていますか?
皆さん、階段毎にいる階段委員のお宅に支払いに行かれて、それを毎月ある自治会の定例会に各階段委員が持参するという集金方法になっています。
月にかかる費用は、共益費400円と自治会費600円で計1,000円です。

▼ 貝塚中央団地の自治会加入率はどんな感じですか?
全体で200戸ありますが、2件未加入なので、加入率99%ですね。
未加入の方は、住まいという感じでなく、出張が多い仕事をされていて、ほぼ不在であったり、部屋を荷物置場的に使用されている方ですね。
そういった方は、実際の住まわれ方が電気等の状況で分かりますから、自治会未加入が仕方ない面もあるかと思います。
基本的には、共同住宅での自治会には皆さん協力的で、大きなトラブルもなく運営できていますよ。

▼ 自治会に未加入のデメリットはありますか。
貝塚中央団地では、貝塚市から行政サービスの一端としての役割を担っているので、市の広報誌や回覧を自治会で配布しています。そのため、自治会未加入だと、市の広報誌や回覧がまわってこないので、住まう地域の情報が得にくいということなどがありえますかね。

▼ 外国人のお住まいの方とのトラブルを抱える団地もあるようですが、こちらの貝塚中央団地ではどうですか?
外国人の方だから問題ということはないです。皆さん真面目で、日本に来て仕事を頑張っている方たちなので、ちゃんと話せば理解してくれますよ。
コミュニケーションにはスマホの翻訳アプリなどを使って、外国人の方にも伝わるように工夫しています。
外国人の方も大掃除など自治会のことに参加されています。
過去に文化の違いからゴミ出しでトラブルが生じたことがありますが、各階段の階段委員さんがその方にゴミ出しルールを説明すると理解してくれて、トラブル解決しています。

▼ 自治会で防災に備えていることはありますか?
年1回、消防署の方に団地に来ていただいて消防訓練を行っています。
また、団地内には防災倉庫が2個設置されており、食料等保管してあるので、いざという時は自治会の皆さんで助け合えるようになっています。
しかし、やはり防災は事前に対策をしておくことが大切ですから、災害時の被害把握のため、状況報告書の整備などについて自治会で話し合っているところです。

ネットなどで自治会についてのネガティブな意見に触れることもありますが、住まいの環境が綺麗に保たれることは防犯につながりますし、防災対策など、自治会があるおかげで安心して暮らせる側面がありますね。

貝塚中央団地にお邪魔して、自治会だからといって面倒くさいというものではなく、共同住宅に住まう上で、皆が住まう環境をよくしたいという同じ思いを持っていれば、自治会は暗黙の了解的に成り立つ素敵なコミュニティーだと感じました。

ほんわか温かい自治会コミュニティーに触れることができると、新生活の不安も和らぎ、自分らしい暮らしを楽しみやすいかもしれませんね。